「考えとる事は分かったよ。でも、すぐ決めれんよ。」「分かった」「ごめん。ごめんな。」『なんで謝る』『そんな事言わせてゴメン」とか』

言いたい事はいっぱいあったけど口を開くと泣きそうで、一番泣きたいのはおなかの子だろうから私はそのままトイレへ逃げた。ダンナは長い事うつむいたままイスに座っていて、その背中はいつもより丸まって小さくみえた。

次の日「ああ、だれかに相談したい…。たとえば母さんとかばあちゃんとか…。でも。」「今は妹がもうすぐ出産でいい雰囲気に水を差したくないし」「こないだ脳梗塞で次はコレって心配かけるよね…。」

「ああ、でも、今この家にいるのは」「きついっす…。」「トーマス!!トーマスみたい!!」「今日ってスーパー行く日?」子どもとそのまま手をつないで散歩へ出るといつのまにか普段の産婦人科の前まで来ていた。

じーっと看板を見てるうちにもう1回動いてるおなかの子を見たくなってそのまま入ってしまった。受付で、エコーだけ見せてほしいんですというと、先生がヒョコっと顔を出して『待っててね。』と言ってくれた。


誰かと話したい気持ち。

当時はほんと内容が内容だけに、誰に相談していいのか…。

妹への電話以降、ひとりでズッシリ抱え込んでいました。


【この話の続き】
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